和式トイレは日本発祥じゃない?「和式」の由来

普段何気なく「和式トイレ」と呼んでいるけれど、実はこれって日本が発明したものじゃないということが分かりました!

調べてみたら、「和式」という名前の由来も想像していたのとは違っていて、なかなか面白い発見がありました。

和式トイレにまつわる素朴な疑問を徹底的に解明していきます!

1. 和式トイレは本当に日本発祥なの?

和式トイレは日本が発明したものではありません。

しゃがんで用を足すスタイルのトイレは、実は古代から世界各地で使われてきた一般的な方式でした。

日本では弥生時代の遺跡に下水道のような構造が見られることから、遅くともこの時代には排泄専門の施設が成立していたとされています。

ただし、これは日本独自というわけではなく、世界共通の発展過程だったようです。

平安時代になると、貴族が使っていた「樋箱(ひばこ)」という木製のおまるのようなものが登場しました。

これが現在の和式トイレのルーツとされていますが、やはり日本だけの文化ではなかったんですね。

2. なぜ「和式」という名前が付けられたの?

実は「和式トイレ」という呼び方は、明治時代以降に生まれた比較的新しい名前なんです。

1887年に横浜の外国人居留地に英国製の水洗トイレが設置されたのが、日本における洋式トイレの始まりでした。

その後1902年に帝国ホテルに日本独自の和式水洗トイレが初めて設置されたとき、西洋から来た「洋式」に対して、従来のしゃがみ式のトイレを「和式」と呼ぶようになったのです。

つまり洋式との対比で生まれた名前だったということですね!

明治時代以前の呼び方

それまでは「便所」「厠(かわや)」「雪隠(せっちん)」などと呼ばれており、特に「和式」という名前はありませんでした。

明治より前は、単に「お手洗い」の意味で使われていて、わざわざ「和式」と区別する必要がなかったということです。

3. 日本の和式トイレに独特な部分はあるの?

完全に日本発祥ではないものの、日本の和式トイレには独自の工夫や発展があります。

特に「金隠し」と呼ばれる前側の半球形の出っ張りは、日本独特の特徴と言えそうです。

この金隠しは、もともと平安時代の樋箱についていた「衣かけ」が変化したものなんです。

着物を汚さないために引っかける役割をしていたのが、明治維新で洋服を着る人が増えると前側に移動し、金隠しになっていったというわけですね。

日本の和式トイレに見られる特徴をまとめると

・陶器製便器としての精密な作り
・水洗式との組み合わせ技術
・狭いスペースでの効率的な設置
・清潔性を重視した独自の設計

こうした要素がぎゅっと組み合わさって、日本なりの和式トイレ文化が形成されました。

世界共通の基本形を、日本独自の技術や文化でアレンジして発展させてきたということなんです。

4. 現在の和式トイレの状況は?

2025年現在では洋式トイレが圧倒的主流となっています。

2023年時点で公立小中学校でも和式は32%まで減少し、家庭ではほぼ見かけなくなりました。

TOTOの出荷データでは和式便器は1%を下回る状況が続いています。

ただし完全に消えたわけではなく、一部の公共施設や駅では残っているところもあります。

JR九州では全571駅のうち約4割の駅で和式便器がまだ設置されているそうです。

最近では健康面でのメリットが再評価される動きもあり、少数ながら根強いニーズがあることも事実です。

和式トイレの現状

1. 家庭用では洋式への転換がほぼ完了
2. 学校では2025年度までに95%洋式化が目標
3. 一部で健康効果が見直される動き
4. 伝統文化として保存される場合も

政府も内閣官房が2025年度までに学校トイレの「95%洋式化」という目標を掲げており、今後さらに洋式化が加速すると予想されています。

情報の正確性については各自でご判断ください。

まとめ

和式トイレは日本独自の発明品ではなく、世界各地で古くから使われてきたしゃがみ式トイレの一種でした。

「和式」という名前も、明治時代に洋式トイレが入ってきた際の対比として後から付けられたものです。

今回調べてみて、普段さらっと使っている「和式」という言葉にも、ちゃんとした歴史的背景があることが分かって面白かったです。

日本が独自に作り出したものだと勘違いしていましたが、実際は世界共通の文化を日本なりに発展させたものだったんですね!