日本の道路を走っていると、一時停止の標識に「止まれ」だけでなく「STOP」の文字が入っているものを見かけることがあります!
以前は「止まれ」だけだったはずなのに、いつの間にか英語表記も追加されていて、ふと疑問に思うことがあります。
実はこの変更、2017年に行われた道路標識の改正によるものなんです。
外国人観光客や在日外国人にも分かりやすくするための配慮として、徐々に新しいタイプの標識が設置されるようになりました!
1. 「STOP」表記が追加されたのは2017年から?
一時停止標識に「STOP」の英語表記が加わったのは、2017年2月の道路標識令の一部改正がきっかけです。
この改正により、従来の「止まれ」という日本語のみの表記に加えて、「STOP」という英語表記を併記することが可能になりました。
ただし、すぐに全国の標識が一斉に切り替わったわけではありません。
標識の更新は以下のようなタイミングで行われています。
1. 既存の標識は使用可能
2. 新設や更新時に新タイプを採用
3. 自治体ごとに導入ペースが異なる
徐々に新しいタイプが増えていったんです。
そのため、現在でも「止まれ」のみの標識と「止まれ・STOP」併記の標識が混在している状況が続いています。
地域によって導入のタイミングが違うので、見慣れた道でも急に新しいタイプの標識が現れることがあります。
2. なぜ英語表記を追加することになったの?
英語表記が追加された最大の理由は、訪日外国人の増加に対応するためです。
2020年の東京オリンピック・パラリンピックを控えていた時期でもあり、外国人観光客や在日外国人にも分かりやすい道路環境を整備する必要がありました。
「止まれ」という日本語だけでは、日本語が読めない人には意味が伝わりにくいという課題があったんです。
訪日外国人数は年々増加しており、2017年時点で年間約2,800万人を超えていました。交通安全の観点から、誰にでも理解できる標識の必要性が高まっていたわけです。
「STOP」は国際的に広く認識されている表記なので、英語圏の人だけでなく多くの国の人々に理解してもらいやすくなります。
道路標識は安全に関わる重要な情報なので、言語の壁を超えて確実に伝える工夫が求められたということですね。
3. 他の標識にも英語表記は追加されているの?
一時停止標識以外にも、いくつかの道路標識で英語表記が追加されています!
同じ2017年の改正では、「徐行」標識にも「SLOW」という英語表記を併記できるようになりました。
また、案内標識や警戒標識でも、外国人にも分かりやすいデザインへの変更が進められている状況です。
変更の内容としては次のようなものがあります。
1. 一時停止標識に「STOP」を併記
2. 徐行標識に「SLOW」を併記
3. ピクトグラム(絵記号)の活用拡大
こういった変更により、文字が読めなくても視覚的に理解できる工夫が増えてきました。
ただし、すべての標識に英語表記が入るわけではなく、特に重要性の高いものから優先的に対応が進められています。
4. 新しい標識と古い標識は両方とも有効なの?
はい、新しいタイプの「止まれ・STOP」併記の標識も、従来の「止まれ」のみの標識も、どちらも正式な道路標識として有効です。
法令上は両方とも認められているため、古いタイプの標識が設置されていても違法ではありません。
1. 老朽化による交換時
2. 道路工事に伴う新設時
3. 交通改善が必要な地点
4. 自治体の予算に応じた計画的更新
標識の更新には予算や優先順位の判断が関わってくるので、すぐに全部が新しくなるわけではないんです。
特に交通量の多い場所や外国人がよく訪れるエリアから優先的に新タイプが導入されているようです。
古いタイプの標識でも法的効力は変わらないので、ドライバーとしては「止まれ」でも「STOP」でもしっかり一時停止する必要があります。
5. 外国では一時停止標識はどうなっているの?
世界的に見ると、一時停止標識は赤い八角形に「STOP」と書かれたデザインが主流です。
アメリカ、カナダ、オーストラリア、ヨーロッパ諸国など、多くの国で同じような形状の標識が使われています。
日本の「止まれ」だけの標識は、実は国際的にはかなり珍しいタイプだったんです。
日本独自の標識の特徴として以下のような点があります。
1. 赤い逆三角形の標識
2. 「止まれ」の日本語表記
3. 他国との違いが大きい
日本独自の標識デザインは、日本人にとっては見慣れたものですが、外国人ドライバーにとっては分かりにくい可能性がありました。
「STOP」表記の追加により、国際標準に近づいた形になったと言えるでしょう。
ただし、形状は引き続き逆三角形のままで、完全に国際標準の八角形になったわけではありません。
まとめ
一時停止標識に「STOP」が追加されたのは2017年の道路標識令改正からで、外国人にも分かりやすい道路環境を作るための変更でした。
すぐに全国で切り替わったわけではなく、新設や更新のタイミングで徐々に新しいタイプが導入されているため、今でも両方の標識が混在しています。
個人的には、街中で新旧の標識を見比べるのもおもしろいなと思いました!
これからも国際化が進む中で、道路標識もより分かりやすく進化していくんでしょうね。