最近、中国の検索サイトで日本発のキャラクター「ちいかわ」が上位ランキングに食い込む現象が話題になっているんです。
可愛らしい見た目のキャラクターが、なぜ海を越えて中国の人たちの心を掴んだのでしょうか?
実は、この現象の裏には中国の若者たちの心境と深く関わる理由があったんです。
調べてみると、とても興味深い背景が見えてきました!
中国でちいかわが検索上位になった背景は?
ちいかわが中国で注目を集め始めたのは2023年末頃からのことでした。
動画サイト「Bilibili(ビリビリ)」やSNS「抖音(Douyin)」では、公式アカウントのフォロワーが短期間で大幅に増加したと報じられています。
この爆発的な人気ぶりは数字にもはっきりと現れていて、2023年には中国で最も勢いのあるキャラクターIPの一つとなり、関連グッズの売上も急激に伸びを見せました。
ちいかわは2024年に中国で人気を集めた知的財産として注目を集め、各種アワードでも高い評価を受けています。
中国のネットユーザーたちは、ちいかわに中国語の愛称も付けており、ちいかわは「吉伊」、ハチワレは「小八」、うさぎは「烏薩奇」という具合に現地ファンに親しまれているんです。
なぜ中国の若者がちいかわに共感したの?
ちいかわが中国の若者たちの心を掴んだ最大の理由は、そのストーリー性にありました。
見た目はふわふわで可愛いのに、現実の社会を映したような労働や試験、友情の物語が織り込まれており、中国の若者たちの深い共感を呼んだからです。
童話のようでいてリアルな日々の奮闘に「自分を重ねた」という声も多く、あっという間にハートを掴みました。
ちいかわの世界は悩みのない童話の世界ではなく、報酬を得るための労働や資格試験、友情や試練など現実世界の様子を反映しているおり、多くの若者たちの共感を呼んだんです。
中国の短文投稿サイトでは「ちいかわを見たら涙が止まらない」「心を癒やす力がある」といった書き込みであふれ、若者の「心の痛み止め」になっているとまで言われています。
こうした現象の背景には、現代の若者たちが心の支えや気持ちのやり場を求めているという社会情勢があると分析されています。
名創優品とのコラボが成功した理由は?
ちいかわの中国での人気を決定づけたのが、中国の大手雑貨チェーン「名創優品(MINISO)」とのコラボレーションでした。
2024年3月29日に上海市の中心部にある大型商業施設にポップアップストアが登場すると、多くのファンが限定商品を購入するために椅子や布団まで準備してオープン前日から徹夜で列に並んだんです。
その結果は驚異的で、ポップアップストアは開店から短期間で大きな売上を記録しました。
オンラインでもライブ販売で関連グッズが飛ぶように売れ、中古品を扱うサイトではポップアップストアで販売されていたグッズが数倍の価格で売りに出される事態も発生しました。
入店を待つ列は数千人規模に膨らみ、公安警察が「待機列禁止」の指示を出すほどの混雑ぶりでした。
メーデー5連休中には、広州や深センの「名創優品×ちいかわ」をテーマにしたポップアップ・ストアでも入場制限が生じるほどの大混雑となり、売り切れとなるグッズが続出しています。
ちいかわブームが示す新しいトレンド
中国でのちいかわ人気は、単なるキャラクターブームを超えた現象として注目されています。
現地ファンからは「ずっと欲しかったちいかわのグッズがやっと手に入る!」と喜びの声が上がり、実際に「日本から輸入した時は高額だったけれど、名創優品なら手頃な価格で買える」と笑顔で語る人もいました。
このブームは他のキャラクターにも波及効果をもたらしており、ちいかわ以外にもディズニーの「リーナ・ベル」や、韓国のスタンプキャラクター「Maltese puppy」なども中国で人気を集めています。
これらのIPが人気を博すのは、現代の若者たちが心の支えや気持ちのやり場を求めているからだと分析されているんです。
調べてみると、ちいかわの中国での成功は偶然ではなく、現代社会で生きる若者たちの心境と深く結びついた現象だということが分かりました。
可愛い見た目の裏に隠された現実的なストーリーが、国境を越えて多くの人の心に響いているんですね。