最近、愛犬の反応を見ていて「犬って本当に人間のことを理解してるな」と感じることが多くなりました!
一方で猫を飼っている友人からは「うちの猫はクールで、甘えたい時だけ近づいてくる」という話をよく聞くんです。
この違いって、もしかして知能の差なのでしょうか?
それとも単純に性格の違いなのか、気になって最新の研究データを調べてみることにしました!
1. 脳化指数では犬が僅かに上回る?
2025年の最新研究によると、犬と猫には僅かな違いがあることが判明しています。
脳化指数とは、脳の重さと体重から知能を算出する指数で、1973年にアメリカの神経解剖学者ハリー・ジェリソンが提唱したものなんです。
最新データによると、犬の脳化指数は1.17で、猫は1.00となっており、犬の方が若干高い数値を示しています。
ちなみに人間は7.4〜7.8という圧倒的な数値を持っているので、犬も猫もまだまだ及びませんが、両者の差は0.17ポイント程度で実質的にはほぼ同等と言えるレベルですね。
面白いことに、実際の認知能力テストでは犬猫ともに人間の2〜3歳相当で同等レベルという結果が出ています。
つまり物理的な脳の大きさの比率と、実際の知能の高さは必ずしも一致しないということが分かったのです。
犬の大脳皮質には約4億2900万から6億2700万の神経細胞があり、猫は約2億5000万個となっています。犬の方が多いものの、実際の学習能力では大きな差は見られません。
2. 学習能力テストで分かった得意分野の違いは?
実際の学習能力テストでは、犬と猫それぞれに違った特徴が見られることが最新の研究で明らかになっています。
どちらもとても賢い動物なのですが、得意分野がパッキリと分かれているんですよ。
犬の場合は、人間の指示を理解する能力がとても高く、約200〜250語の単語を覚えることができます。
また、人間の表情や声のトーンを読み取って、相手の気持ちを察知する社会的知能にも長けているのです。
これは「協調型知能」と呼ばれる分野での優位性を示しています。
一方で猫は、約200語以上の人間の言葉を理解でき、独自の判断力を発揮することが観察されています。
空間認識能力や狩りに関する判断力では犬よりも優れており、「自立型知能」に特化しているといえるでしょう。
・犬:社会性とコミュニケーションに特化した協調型知能
・猫:独立性と選択的学習に特化した自立型知能
・両方:それぞれ異なる分野で高い能力を発揮
現代の動物行動学では、個体による知能差の方が種の違いによる差よりも大きいことも判明しており、シンプルな比較の難しさが浮き彫りになっています。
3. 愛情表現の違いは進化の産物?
犬と猫の愛情表現の違いについても、知能の差というより進化の過程で培われた生存戦略の違いが大きく影響していることが分かってきました。
犬は元々群れで生活していたため、仲間との絆を深めることが生存に直結していたんです。
そのため人間に対しても、尻尾を振ったり飛び跳ねたりして積極的に愛情を示すようになりました。
これは祖先のオオカミが群れの仲間に対して行っていた親愛や敬意を示す行動の名残だそうです。
一方で猫は単独行動が基本だったため、必要以上に感情を表に出さない傾向があります。
でも実際は、のどをゴロゴロ鳴らしたり、頭をすりつけたりして、ちゃんと愛情を表現しているのです。
ゆっくりした瞬きは「信頼しています」という最高の愛情表現だと研究で判明しています。
2017年以降のオレゴン州立大学の研究では、猫の社会的スキルが犬に匹敵することが次々と判明しており、感情表現方法に違いがあるだけで愛情の深さに差はないことが分かってきています。
- 犬:全身での積極的な表現(尻尾振り、飛び跳ね)
- 猫:控えめだが確実な表現(ゴロゴロ、すりすり)
- 両方:飼い主を特別な存在として認識している
4. 飼い主はどちらを賢いと感じている?
実は飼い主の主観的な評価も面白いデータが出ています。
いぬのきもち・ねこのきもち編集室が実施した大規模アンケート調査によると、それぞれの飼い主で評価がクッキリと分かれる結果になったんです。
犬の飼い主の約9割が「犬のほうが賢い」と回答し、「従順でコミュニケーションが取りやすい」「意思表示のレベルが高い」という理由を挙げています。
一方で猫の飼い主の約6割が「猫のほうが賢い」と主張し、「飼い主を手玉にとっている策士」「何でも理解していて具合が悪いときは察してくれる」という評価でした。
面白いことに両方飼っている人の意見は完全に分かれており、「猫の方が冷静に人間を見ている」という猫派と「犬の方がコミュニケーションが取れる」という犬派があるのです。
環境や個体差の影響についても調べてみると、子犬や子猫の時期の刺激や飼い主との関わり方が知能発達に大きく影響することが判明しています。
ただし情報の活用については個体差も大きく、最終的な判断は飼い主の責任で行う必要があります。
まとめ
犬と猫の知能を最新研究で調べてみた結果、脳化指数では犬が僅かに優位に立っているものの、実際の認知能力では両者ともに人間の2〜3歳相当でほぼ同等レベルということが分かりました。
犬は社会性と協調性に特化した「協調型知能」を持ち、猫は独立性と選択的学習に特化した「自立型知能」を持っているという違いがあったのです。
愛情表現の違いも知能の差ではなく、進化の過程で培われた生存戦略の違いが大きな要因でした。
犬の積極的な愛情表現と猫の控えめな愛情表現は、どちらも飼い主への深い愛情の現れだったんですね。
結局、現代の動物行動学では「賢さ」の定義そのものが見直されており、それぞれの動物が持つ独特の能力を評価する方向に変わってきています。
愛情深い犬とクールな猫、どちらも私たちのくらしを豊かにしてくれる素晴らしいパートナーだと改めて感じました!