犬は昔から人間の相棒で野生として生きるようにはできてないってホント?

最近、愛犬を見ていてふと気になったことがありました!

こんなにも人間に依存している犬たちって、もし野生に放たれたら本当に生きていけるのでしょうか

たしかに犬は数万年もの間、人間と共に歩んできた歴史がありますが、その長い共生が犬たちの野生での生存能力にどんな影響を与えているのか調べてみました!

1. 犬の家畜化はいつから始まったの?

犬と人間の関係は想像以上に古く、最新の研究では約1万1000年前から最大で4万年前まで遡る可能性があることが分かっています。

BBCの2020年の研究によると、氷河期末期の1万1000年前には既に犬の家畜化が完了していたとされ、人類が初めて家畜化した動物がイヌだったことが確認されているのです。

この長い年月の間に、犬は人間と共に生活することに特化した体つきや性格に変化していきました。

野生のオオカミと比べて、犬は人間の表情や声のトーンを読み取る能力がぐんぐん向上している点がおもしろいですね!

犬とオオカミの違い

犬は人間との生活に適応するため、オオカミよりも幼い特徴を残したまま成長する「幼形成熟」という現象が起こっています。これにより、より人間に依存しやすい性格になったとされています。

2. 現代の犬は本当に野生で生きられないの?

実は、この答えは「犬種による」というのが正確でしょう!

すべての犬が野生で生きられないわけではありません。

環境省の資料によると、実際に野生化している犬(ノイヌ)はあり、特に中型犬以上の雑種が野生化しやすいとされています。

ただし、多くの愛玩犬や特定の作業犬は、人間の手厚いケアなしには生存が困難になってしまいます。

特に小型犬や短頭種の犬たちは、体温調節や食事の確保が難しく、野生での生活はとても厳しいものになるはず。

一方で、中型から大型の犬、特に原始的な特徴を残している犬種は、比較的野生に近い環境でも生存できる可能性があります。

3. 野生で生きている犬たちは実際にいるの?

世界を見渡すと、実際に野生化して生活している犬たちは確実にあります!

これらは「野犬」や「ノイヌ」と呼ばれ、人間の管理下を離れて自立した生活を送っているのです。

日本国内でも、北海道東部、日光、丹沢、対馬等では野犬がシカなどの大型哺乳類の捕食者として活動していることが確認されています

世界各地でもさまざまな野犬が確認されており、

・インドやタイなどの路上犬
・オーストラリアのディンゴ
・東南アジアのシンギング・ドッグ
・日本の山間部の野犬集団

といった感じで、意外とたくましく生きているんですね。

これらの犬たちは群れを作って狩りをしたり、人間の生活圏周辺で食べ物を探したりして生きています。

しかし、多くの場合、完全に人間から独立した生活ではなく、生ゴミなどにバリバリ頼っている部分もあるのが現実です。

  • 在来野生生物への大きな影響
  • 病気の媒介リスク
  • 農作物への被害問題

4. 家庭犬が野生に放たれたらどうなるの?

もし現在家庭で飼われている犬が突然野生に放たれた場合、多くの犬にとって生存はとても困難になるでしょう。

その理由はいくつかあります。

まず、狩りの技術ですが、家庭犬の多くは生まれてから一度も自分で餌を捕まえた経験がありません

また、天敵から身を守る方法や、安全な寝床を見つける能力も不足しています。

さらに、人間に依存した生活に慣れているため、ストレスへの耐性も低くなっている可能性があります。

急激な環境変化は犬にとって大きな負担となってしまうのです。

ただし、野犬として生き延びている個体もいるため、適応能力の高い犬や若い犬の場合、時間をかけて徐々に野生の環境に適応していく可能性はゼロではないでしょう。

最終的な判断や対応については個々の状況によって異なりますので、各自の責任でご判断ください。

まとめ

犬が完全に野生で生きられないというのは、一概には言えないことが分かりました!

たしかに長い家畜化の歴史により、多くの犬は人間に依存した生活に適応してしまいましたが、野犬として生きている例も世界各地にあります。

重要なのは、犬種や個体差、そして環境によって大きく左右されるということです。

ただし、現在家庭で暮らしている愛犬たちにとって、野生での生活は決して楽なものではないはず。

やはり犬たちは人間と共に暮らすのが一番幸せなのかもしれませんね!